2013年11月11日月曜日

[思い出のフライト 3] トロント上空で夜景を観ながらプロポーズ。答えがNoだったら急降下!?

想い出深いフライトを書き記す[思い出のフライト集]。今日は妻にプロポーズした話を書きたいと思います。プロポーズしたことなんて他人に言う話ではないかもしれませんが、とっても想い出深いフライトの一つなので。


自家用飛行機の免許の取得中は学生として1年ほどカナダに住み英語もそれなりに上達しました。英語上達のためステイ先はカナダ人の家を選び、ホームステイして生の英語に毎日触れ、積極的に使うように努力しました。同じ志をもった日本人の仲間が入居してきたら家の中では日本語を禁止にして英語を使うようにお願いしました。それは夢を叶えるために英語の上達が必須であることと、ホストファミリーが僕らが日本語で話していると何を話しているかわからないのであまりいい気持ちはしないだろうというのが理由でした。

英語が上達したと実感できたのは約半年経ったころでしょうか。インターネットの契約がホストファミリーとは別だったので自分で新たに契約するために地元のケーブル会社に行った時のことでした。事情を説明して新たに契約したいと言った時に担当の人が「日本人でしょ?カナダに来てどれくらい?」と聞いてきました。「約半年です。」と答えると「英語上手ねぇ!」と言ってくれました。まぁお世辞とは言え素直に嬉しかったですね。やっぱり他人から言われると自分の上達度がわかるというか。その後も何回か上手だということを他の人からも言われ英語の勉強にも益々精が出るのでした。

僕が自家用飛行機の免許を取った後しばらくして日本(大阪)に帰国しました。そのまま続けて事業用操縦士免許を取りたかったのですが、一度日本に帰ってお金を更に蓄えてカナダに戻ってくることにしました。日本に帰ってからもせっかく上達した英語力を失いたくないと思い、仕事も然り英語環境に身を置ける場所に常に積極的に行くようにしました。そんなことをしている過程の中、自然と今の妻と出会うこととなります。

妻と出会って約半年くらいで妻はカナダに帰ることになりました。僕は彼女を追いかけるようにその約数カ月後に再びカナダに戻ってきました。戻ってきた場所はバンクーバーではなく妻が住んでいたトロント。バンクーバー滞在時に一度訪れたことがありますが、カナダ最大の都市トロントに住み訓練を再開することになりました。

早速フライトスクールを見つけて飛び始めました。バンクーバーとは違った環境、地形に戸惑い正直自信を失ったこともあります。それでも訓練を続け、徐々にトロントで飛ぶことに慣れて来ました。しばらくして自信がついてきたところで妻を初めてナイトフライトに連れて行きました。

セスナ172Rのコックピット
光る計器が気分を盛り上げてくれます。
ベース空港としていたトロントの北東にあるバトンビル空港
写真中央少し左の黒い部分が空港です。
エアラインの飛行機に乗ってももちろん夜景を楽しむことができますが、小型飛行機の方がより迫力があると思います。CNタワーの周りをゆっくりと旋回してトロントの夜景を2人だけで堪能しました。宝石箱をひっくり返したようなキラキラしたカナダ最大の夜景は自然と妻の心を捉えました。

北東からトロントのダウンタウンの上空へ

CNタワーの真横へ。
ロジャースセンター(野球ドーム)も見えます。
高度計は2000フィートを示しています。
CNタワーより少し上600mくらいのところです。
そろそろ帰る時間となった時に、僕は「帰るルートを示した特別な地図が、あれどこにしまったかな?あれないな。。。」とちょっと演技して右隣に座っている妻を少しだけ不安にさせて「あっ、あったあった。」とポケットの中から地図ではなく指輪の入った箱を妻の目の前に差し出しました。妻はびっくりしながらもその箱を手にしそっと箱を開けました。そこには小さいですがトロントの夜景に負けないくらいの輝きをもった宝石がありました。その指輪を見つめる妻に、



「Will you marry me?」と僕は言いました。

ドキドキしましたけど、答えはもちろん「Yes」でした。


努力してきたことはきっとなにかに繋がる。
英語の努力、訓練の努力が一度にすべて報われた瞬間でした。

近いうち今度は息子も連れて家族でナイトフライトに出かけたいですね。

今回の[思い出のフライト]いかがでしたでしょうか。まだまだ沢山思い出に残ったフライトがあります。また次回の[思い出のフライト]をお楽しみに~!

次回は、7. [思い出のフライト 4] 野生動物たちと飛んだあの日 (Fly with wildlife)です!

ありがとうございます。

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