独身の頃から子育てに興味があった僕は大学時代子育てに関する本(初めに影響されたのはソニーの井深 大さんの「井深大の胎児は天才だ―教育は生まれる前からはじめる 」です。子育ての真髄を教わりました。とても良い本だったのでご興味あれば是非読んでみてください。)を沢山読んでは、子育てに思いを馳せまだ見ぬ自分の子供にあんなことやこんなことをしてやろうと時間があれば考えていました。また親戚と共にいった温泉旅行で自身の子育て論を兄弟や同じ世代のいとこにノートパソコンでプレゼンしたこともありました。(笑)もうそんなことみんな忘れてると思いますが、今ではみんな子供を授かりそれぞれが日々子育てに励んでいます。大学時代子育てに思いを馳せた自分が今父親となりその夢を叶えている。本当に幸せなことだと思っています。
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ちなみに僕は4人兄弟で双子(2卵生双生児)です。僕以外みんな女で姉には2人の子供がいて、一番下の妹は先日元気な女の子を出産したばかり。双子で僕の相方であるもう一人の妹は来年3月が予定日です。今は2人の新しい命に会いたくて仕方ありません。
息子の話をするにはやっぱり彼が生まれた時のことを書かなければなりません。あの感動と感謝の気持ちを忘れないよう書き記しておきたいと思います。
妻が妊娠40週のときです。予定日が2009年の5月27日。すでにそれから6日過ぎてもなにも兆しがなく、とてもとても不安でした。でも6月2日の夜中2時ごろ待ちに待った最初の陣痛がきました。4時半ごろにもう一回。それから段々とその周期が短くなってきたので8時半に病院にいきました。準備室でしばらく安静にして、検診を受けるともうすでに6cmから7cm開いているといわれ、分娩室へ移動しました。普通このくらいになると妊婦さんはつらい顔をして呻くらしいのに妻は「えっそうなの?」とケロッと言って笑っていました。お医者さんも横にいた看護婦さんも僕も妻もみんなびっくりです。
分娩室に入ると段々と近くなってきた陣痛の周期がゆっくりと弱くなっていきました。妻と二人してまた不安が募りましたが14時ごろ看護士さんがきて「ちょっとトライしてみましょうか」とお医者さんがいない中で息むことになりました。僕は妻の左横に立ち右手で妻の首を支え、左手で妻の左足を持ちました。小さい陣痛がモニターに示されたときに看護士さんが「さぁーいきましょう!」と最初の息みです。大きく息を吸って口を閉じて力いっぱい息む。段々真っ赤な顔になっていく妻をみて「頑張れ!」と叫びました。こっちまで力が入ります。妻がひざとおでこが付くくらい力入れてもいいというのでできるだけそうしました。何回かトライした後ある程度頭が見えはじめたので、看護婦さんがお医者さんを呼びました。そしてさらに何回か息むと頭全体が見えはじめました。。
ここでちょっと話を脱線しますが、出産準備クラスを受講したときに骨盤のデザインについての話に感銘を受けました。模型とともに赤ちゃんがどのようにして出てくるかを教わった時、赤ちゃんがまずは横を向き、そして骨盤の中に頭が入る。でもそのままだと尾骨に肩がつかえるので90度回転させて赤ちゃんが仰向けになるようにして出産すると聞きました。骨盤のデザインは複雑だけどそのデザインのおかげで丈夫で小さくできていると聞いて純粋に素晴らしいと思いました。
さらに感動したのは、胎盤についてです。胎盤はへその緒を通して酸素や栄養分を赤ちゃんに送る重要なもの。胎盤はお母さんの体の中で赤ちゃんのために作られる全く新しい臓器だと聞きました。赤ちゃんのためだけに作られる新しい臓器。すごい!なんとも神秘的だと思いました。
僕はこの出産前クラスを受けてからずっとおなかの中の息子にこのことを特に骨盤のデザインについてそして出産時の心構えをずっと伝えてきました。「最初は仰向けではなく必ず横を向いておきなさい、そしてお母さんに迷惑かけずツルッと産まれておいで。そのほうが赤ちゃんもラクだからね。それで出てきたら思いっきり泣きや」と。だから常に横から、そして頭が下に来るように恥骨の辺りで赤ちゃんに絶えず話しかけてきました。
それで話は元に戻りますが、このちょっとした試みは見事に報われて、赤ちゃんはしっかりと横を向いて出てきました。お医者さんの手によって90度回転し伝えたとおりツルッと出てきて、分娩室の外まで響き渡るくらい大きな声で泣きながらこの世に誕生しました。熟練の看護士さんが「わぁーこの子は上手に歌うわねぇ。」と言ったのが印象的でした。
2009年6月2日15時26分、3642g、53cmの元気な男の子の誕生です。
息子が生まれたカナダ、トロント市内にある「セントマイケルズ病院」 |
毎月来る生理、そしてその痛みはすべてこの瞬間のためにあって、天文学的な確率で妊娠し9ヶ月もの長い間その小さな命を新しい臓器とともに守り抜き、力強くそして決してひるむことなく出産し、殆ど決まった時間にあふれだす母乳で赤ちゃんに栄養と免疫を与えていく。
僕は妻にそして世の女性に感謝の気持ちでいっぱいです。子供を授かる世の男性には出産に立ち会うことを強くおすすめします。女性というのはまったくもって素晴らしい、と感じるざるを得ないでしょう。
出産前赤ちゃんの病気のことなどいろいろと本当に不安でしたが、母子ともに健康に産まれてきた息子をみてありがとうの一言でした。本当にありがとう。
この後生命の力強さをひしひし感じながら自らの子育ての思いを息子に伝えていくのでした。
次回は彼の成長ぶりなどを書きたいと思います。お楽しみに!
ありがとうございます。
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